2014年 10月 17日
セントラルリーグ・クライマックスシリーズファイナルステージ#2観戦記 |
阪神タイガースというのはつくづく不思議な球団だと思う。
甲子園球場の側で幼少期~中学三年まで過ごし、あのファンのガラの悪さが子供心に嫌いで仕方がなかった。鳴尾小学校という球場の近隣の学校で、おそらく極めて少数派のGマークの帽子を徹底し、野球チームのユニフォームの背番号は7に代わる前の赤い手袋柴田の12番だった。
個人的な趣味で申し訳ないが、クライマックスシリーズのような舞台を見るのに、できることならいつものように傍若無人に振る舞う黄色装束の人たちがいないような席と思い、敢えてオレンジシートに近いB席を申込み、抽選に当たった。ライスタの良さは仲間が多いことである。ここもそうだろうと思った。すると二つ隣の席にG帽子の少年が黄色装束の若い父親に連れられて座った。澤村が危険球退場となったときの暴言も含め、父の立ち振る舞いに下を向く少年。その父親が席を外しているときに井端の2ランが出た。その少年と目が合い、グータッチ。そのときのホッとした少年の目に「頑張れよ」と心で声をかけた。きっといいお父さんなんだろうけど。
私の友人に虎党は多い。基本的にまともな人たちである。この父親も私の席の前を通るときはとても礼儀正しかった。そういう人たちを狂わせてしまう(友人諸兄、失礼(笑))魅力がどこかにあるのだろう。決してしぶとい野球ではない。細かい野球が苦手な選手が多いし今日だって結構ミスが目立った。でも勢いがそれを飲み込む。チャンテの「ワッショイワッショイ、レッツゴー」のノリは、やられる方はいやーな気になる。応援する方は楽しいだろうけど。
球技というのは不確実性のゲームだ。手からボールが離れ、動くボールを打ったり取ったりする。だからミスはつきもの。そのミスが少ない方が勝つ。昨日はアンダーソンの初回の守備がポイントだったが、今日は橋本のバックホームが傷口を広げた。
勿論、澤村が三回表一死走者なしからストレートで投手岩田を歩かせたことや、五回表の先頭西岡を歩かせた後の上本への危険球退場が直接のミスと言える。ただ、救援の久保が鳥谷に打たれたセンター前ヒットを、無理をしてバックホームし、その間に二三塁にしてしまったのが痛かった。ゴメスは三振に打ち取ったがマートンに三遊間を抜かれて5-0. 岩田の出来からして、これでジャイアンツの勝つチャンスは大きく遠のいてしまった。
タイガースも三回に大きなミスをした。一死一塁から澤村のバント処理を誤り、二三塁に。長野が歩き満塁で橋本。センター返しを心がけていたのだろうが、セカンドゴロ併殺でチャンスが潰えた。
不確実性のゲームだからこそ、ツキや流れという非科学的なものも影響する。チャンスで二度も一塁ライナーで併殺。G党の誰しもが「ついてない」とため息をついたろう。短期決戦ではラッキーボーイが出るかどうかが鍵になる。今のところタイガースは西岡と鳥谷だろう。ラッキーボーイというよりはよく振れているということだ。敢えて探せば阿部用ワンポイントの高宮か。昨日は三振、今日は一直併殺打に打ち取られた。一方でジャイアンツ側の「アンラッキーボーイ」を探してみる。残念ながら、強肩強打が裏目に出ている橋本到だろう。
明日は難敵メッセンジャーと杉内のマッチアップが予想される。レギュラーシーズンの終盤ではこの組み合わせでジャイアンツが勝っているが、メッセはマエケンとの投げ合いで見事な投球を見せており、そうは打てない。悩める到をはずし、悩まない大田を八番センターで起用、二番は片岡というラインアップでどうだろうか。


第一戦後の報知新聞の長嶋さんの解説は、「実力を出し合う展開になればジャイアンツの優位は動かない」と。そう。まだ実力は出せていない。個のプレイヤーも、そして今年得意としたチームとしての力も。
最後に一点。後半戦のタイガースは捕手が梅野だった。昨日今日は鶴岡がうまくジャイアンツ打線の読みを外している。さすがにベンチも鶴岡対策を三戦目で講じてくるだろう。それもチーム力の一つだ。
甲子園球場の側で幼少期~中学三年まで過ごし、あのファンのガラの悪さが子供心に嫌いで仕方がなかった。鳴尾小学校という球場の近隣の学校で、おそらく極めて少数派のGマークの帽子を徹底し、野球チームのユニフォームの背番号は7に代わる前の赤い手袋柴田の12番だった。
個人的な趣味で申し訳ないが、クライマックスシリーズのような舞台を見るのに、できることならいつものように傍若無人に振る舞う黄色装束の人たちがいないような席と思い、敢えてオレンジシートに近いB席を申込み、抽選に当たった。ライスタの良さは仲間が多いことである。ここもそうだろうと思った。すると二つ隣の席にG帽子の少年が黄色装束の若い父親に連れられて座った。澤村が危険球退場となったときの暴言も含め、父の立ち振る舞いに下を向く少年。その父親が席を外しているときに井端の2ランが出た。その少年と目が合い、グータッチ。そのときのホッとした少年の目に「頑張れよ」と心で声をかけた。きっといいお父さんなんだろうけど。
私の友人に虎党は多い。基本的にまともな人たちである。この父親も私の席の前を通るときはとても礼儀正しかった。そういう人たちを狂わせてしまう(友人諸兄、失礼(笑))魅力がどこかにあるのだろう。決してしぶとい野球ではない。細かい野球が苦手な選手が多いし今日だって結構ミスが目立った。でも勢いがそれを飲み込む。チャンテの「ワッショイワッショイ、レッツゴー」のノリは、やられる方はいやーな気になる。応援する方は楽しいだろうけど。
球技というのは不確実性のゲームだ。手からボールが離れ、動くボールを打ったり取ったりする。だからミスはつきもの。そのミスが少ない方が勝つ。昨日はアンダーソンの初回の守備がポイントだったが、今日は橋本のバックホームが傷口を広げた。
勿論、澤村が三回表一死走者なしからストレートで投手岩田を歩かせたことや、五回表の先頭西岡を歩かせた後の上本への危険球退場が直接のミスと言える。ただ、救援の久保が鳥谷に打たれたセンター前ヒットを、無理をしてバックホームし、その間に二三塁にしてしまったのが痛かった。ゴメスは三振に打ち取ったがマートンに三遊間を抜かれて5-0. 岩田の出来からして、これでジャイアンツの勝つチャンスは大きく遠のいてしまった。
タイガースも三回に大きなミスをした。一死一塁から澤村のバント処理を誤り、二三塁に。長野が歩き満塁で橋本。センター返しを心がけていたのだろうが、セカンドゴロ併殺でチャンスが潰えた。
不確実性のゲームだからこそ、ツキや流れという非科学的なものも影響する。チャンスで二度も一塁ライナーで併殺。G党の誰しもが「ついてない」とため息をついたろう。短期決戦ではラッキーボーイが出るかどうかが鍵になる。今のところタイガースは西岡と鳥谷だろう。ラッキーボーイというよりはよく振れているということだ。敢えて探せば阿部用ワンポイントの高宮か。昨日は三振、今日は一直併殺打に打ち取られた。一方でジャイアンツ側の「アンラッキーボーイ」を探してみる。残念ながら、強肩強打が裏目に出ている橋本到だろう。
明日は難敵メッセンジャーと杉内のマッチアップが予想される。レギュラーシーズンの終盤ではこの組み合わせでジャイアンツが勝っているが、メッセはマエケンとの投げ合いで見事な投球を見せており、そうは打てない。悩める到をはずし、悩まない大田を八番センターで起用、二番は片岡というラインアップでどうだろうか。


第一戦後の報知新聞の長嶋さんの解説は、「実力を出し合う展開になればジャイアンツの優位は動かない」と。そう。まだ実力は出せていない。個のプレイヤーも、そして今年得意としたチームとしての力も。
最後に一点。後半戦のタイガースは捕手が梅野だった。昨日今日は鶴岡がうまくジャイアンツ打線の読みを外している。さすがにベンチも鶴岡対策を三戦目で講じてくるだろう。それもチーム力の一つだ。
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by bayshore2803
| 2014-10-17 01:02